過去日記 2022年 寅年でしたがタイガースはまた優勝できませんでした。 |
2022/01/09(日) #1125 ハムハム A HAPPY NEW YEAR |
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今年もよろしくお願いします。 |
2022/02/05(土) #1126 僕らはブログを更新すべきか否か |
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とりとめのない日常系ブログをとんと見なくなった。 先日、元々オンで繋がった古い友人と会話した時、みんなブログを更新しなくなったよね、という話になった。特に不思議なことは無い。理由は様々あるだろう。 特に、スマホ1つで手軽に報告も感情も共有できるツイッターは便利だ。どこそこへ行った、あれ食べた、昼まで寝てた、これマジで草、推しが尊い・・・。これらを伝える為だけに手間のかかるブログを使う意味は薄い。 娯楽が多様化して、消費に時間のかかる長文が回避される時代となったことも一因だろう。 だが、どうだろう。インスタやツイッターなどは、その簡便さと反比例して、共有したい出来事や複雑な感情のメッセージ性までも薄くなってはいまいか。手軽さとメッセージ性はトレードオフだ。簡易SNSは、微細な感情、結論の根拠、文脈や余韻、様々な要素を犠牲にして成り立っている。 もっともそれ以前に、発信者と受け手の双方が短文に慣れてしまい、メッセージ性の強い文章を生成したり、それを読み解いたりする能力も低下しているのかもしれない。 時代の流れと片づけるのは簡単だが、自戒も込めて、失いつつあるものを認識しておくことは必要だと感じる。 話を戻すが、その時に会話していた友人曰く、自身もブログを更新する頻度が大幅に減ったが、更新する機会自体が減ったわけではないと。 そして、その日も以前ならブログに書いていただろうという何気ない出来事があったと言う。 面白いではないか。そういうのがいいのだ。 ぜひ聞かせてくれと頼み、話を聞いた。 以下のような趣旨の話だ。 * * * * * 今日はすごく寒い。 自販機でホットコーヒーを買おうと財布を見たら、小銭が足りずコーヒーが買えなかった。 しかし、よく見るとICカードが使用できる自販機だった。やったぜ。 ICカードをかざして念願のコーヒーを手に入れることができた。 自販機から取り出したコーヒー、めっちゃ冷たかった。 間違えて冷たいの買ってた。 震えながらコーヒー一気に飲み干した。 とほほ、風邪ひきそうだぜ〜! * * * * * という話だった。 なんとなく、期待して聞き入った時間を返して欲しいと思ったので、きっとブログには投稿しなくて正解だったのだろう。難しいものである。 |
2022/03/07(月) #1127 リメンバー・ハムハムバースデー | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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ハムちゃんずの誕生日、めっちゃ忘れててやべぇ。 ハムちゃんずの各キャラには誕生日がある。例えば、ハム太郎とかぶるくんは8月6日。リボンちゃんは7月10日。「とっとこハム太郎」ファンならば、そらで全て言えることが1つのステータスであろう。 私も以前は全て憶えていたつもりだったが、時間が経つにつれ記憶にほころびが出始めている。マフラーちゃんは9月の……あれ? 10月って誰の誕生日だっけ? のっぽくんは……えー……といった具合だ。完全にの脳の衰えである。元々少ない脳細胞が準絶滅危惧種に指定されている。 これではいけない。仮にもハムサイトの管理人たるもの、知識も十分に備えていなければならない。専門家の専門家たるゆえんは、深い見識に先立つ豊富な知識量である。 思い返せば当サイトも開設当初は「ハムちしき」というコンテンツ名で、ハム太郎に関するデータベース的なものを取り扱っていた。初心に返って基礎知識を復習しようと思う。 そういうわけで、ハムちゃんずの誕生日を一覧にまとめてみた。
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2022/04/13(水) #1128 弱きことは罪かな |
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ねずみちゃん(10) 髪:濃い桃色のハーフアップ 瞳:伏し目な濃い橙色 特徴:計算が得意 性格:癒し系 鞄の小物:リコーダー 持ち物:防犯ブザー 診断メーカー 女子小学生になってみた 阪神タイガースが負けすぎて現実逃避した結果、愚にもつかない診断メーカーに手を出してしまいました。もうなんか色々ダメです。 |
2022/04/25(月) #1129 世界一遅い「ピカチュウの逆襲」レビュー |
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念願の「ピカチュウの逆襲」を入手し、読み終えた。
これは、1997年に発生したポケモンショックを題材として刊行された、20年以上前の書籍だ。
異様で怪しげな存在感を放つ表紙とタイトル。当時の私は、新聞の小さな広告で見つけたこの本を是が非でも手に入れたかった。しかし発行部数が希少だったのか、どの書店でも取り扱っておらず入手できなかった。
その後もAmazonでは中古品でも数千〜数万円。Web上でのレビューもほとんど見つからない。ますます怪しい。一体どんな本なのだろう――という思いを抱き続けて約20年。
先日Amazonをチェックすると、この「ピカチュウの逆襲」が700円足らずで出品されていた。何がきっかけか不明だが値崩れしていた。状態は中古で「可」とのことだが、全く問題ない。一も二も無く購入した。
数日後に本が届き、手に取った。20年越しの夢が叶い、興奮と感動を覚えた。記憶が曖昧だが少し漏らしたかもしれない。
現物は全体的に茶色く色褪せておりシミも多い。何しろ20年以上前の書籍だ、無理もない。むしろヴィンテージと表現すべきだろう。まぁ読む分には支障ない。
虫の知らせとでもいうのだろうか。五歳になる娘に例の「ピカチュウ、カイリュー……」の数え唄を紙に書いてもらって、それを暗記していこうとしていた。 本書はこんな一文で始まる。当時大流行していた「ポケモン言えるかな?」を「数え唄」と呼ぶセンス、そしてこれから起こる事件をも想像させる、何とも引き付けられる冒頭ではないか。 だがこの本は小説でも随筆でも自伝でも無い。その内容をじっくりご紹介しよう。 著書は「宮川俊彦」氏 宮川俊彦(みやがわとしひこ)氏は、教育研究機関に所属して大学教授、評論家などを務めておられた、作文や表現教育の第一人者。ここでは宮川先生とお呼びする。 2014年に60歳の若さで亡くなられているが、「ピカチュウの逆襲」以外にも多数著書を発行されており、多くが作文に関するものである(Amazonリンク:宮川俊彦の作品一覧 )。 作文・評論文と表現、技法の指導が中心の先生の著作において、本書のタイトルはかなり異色に映る。 宮川先生自身はポケモンとの特別な繋がりは無いと思われる。ただ、事件が発生する以前に好奇心からポケモンについても興味を抱き、冒頭のようにご自身の娘さんに色々教えてもらっていたようだ。 ポケモンショックの背景と教訓 本書の副題は「子どもたちはポケモンパニックをどう見たか」。 内容としては、紙面の9割以上が小中学生のポケモンショックに関する作文で構成されている。これらの作文は、ポケモンショックの発生とアニメの放送中止を受けて、学校や研究会で宮川先生の生徒たちが書いたものだ。1つ1つの作文に添削や解説は無く、子どもたちの表現を尊重する意図で、原文をほぼそのまま掲載している。 宮川先生自身は、各章で2〜3ページほど文章を綴ってはいるが、放送中止に賛成とか子どもを守るべき、といったポケモンショック自体への意見は述べてはいない。各テーマに基づく自身の考えや、子どもたちとのやり取りを補足的に述べるに留まっている。 全体的に本書は、ポケモンショックがいかにして発生し、放送中止に至った事実から子どもが何を感じ考えたか。そして大人が何を教訓として受け取るべきか、といったことに主眼が置かれている。その探求の手段として作文を用いている。 当時の時代背景は、1997年。「ポケモン」というセンセーショナルな文化に子どもたちが沸き立つ中で発生したポケモンショック。ポケモンに生身で触れていた当時の子どもたちの、騒動直後の率直な意見。肯定も否定も中立も、全てが作文の形式でそのまま載せられている。作文集であり、子ども視点の社会に対する論文集といった趣だ。 各章のタイトル この本は以下の8章で構成されている。 ・ポケットモンスター(ポケモン)とは ・ポケモンの日 ・ポケモンの周辺 ・38話を再検証した ・モンスターを探せ ・ポケモン文化の探究 ・ポケモン放映中止 ・まぼろし それぞれのテーマに近い作文が掲載されている。これは宮川先生が授業や研究会の中で子どもたちに考えさせたテーマであるようだ。 章を進むごとに、少しずつ核心に迫るような構成になっている。 その時どうだったか、放送を見たか。 ポケモンに熱中するのはなぜか。日常とは何か。 38話で問題なのは、放送する側か、見る側か、それ以外か。 モンスターとは何か。動物、道具、非実体、見えないもの、人間そのもの。 ポケモンという文化にすがる子どもと、取り上げる大人。 アニメの放映中止から何を学び、感じ取るか。 子ども達が見た、または考えた「まぼろし」とは。 もうお分かりだろうが……うん。めちゃくちゃ真面目な本だわコレ。 正直に言えば、少し興味本位でこの本を入手した向きもあった。騒動に便乗した怪しい書籍かと疑っていた。だが蓋を開ければ大真面目過ぎる本だった。著者の宮川先生に申し訳なく思う。 子どもたちの意見 繰り返しになるが、本書のテーマは「ポケモンショックがどうだったか」「アニメ中止に賛成か反対か」といった観点にとどまらず、ポケモンショックを通じて、子どもたちと子どもたちを取り巻く社会がどのようなものかを考えることを目的としている。 ・ポケモンが好き派 単純に、事件はあったけどポケモンが好きだ、放送中止はいやだという意見。私たち大人のポケモンファンが聞いて一番安心する意見かも知れない。子どもたちにポケモンがそのような存在であって欲しい、とでも言うか。 私はその時出かけていました。(中略)見てたら、今ごろにゅういんしてたかもしれません。でもやっぱりポケモン大すき。(小2) あのへんな光で何人もたおれたからって、おもしろいまんがを中止にしてしまうなんてしんじれられない。(小3) ・大人がおかしい派 ポケモンのアニメを放送中止にした大人たちへの意見。子どもに良かれと思って取り上げたり、逆に与えたり、それは子どものためではなく、大人自身のためではないか。サンタクロースはなぜ無償でプレゼントをくれるのか。子どもたちから大人へ違和感と疑問を投げかけている。 ポケモンがたった600人のためにやめなんてすごくいやです。まだ見たいこどももいるっていうのに大人にきめられてたまんないです。(小3) サンタは、ぼくたちまずしくない人たちにプレゼントをあげるのか。なぜ、まずしい人たちにはあげないのか、ぎもんに思う。(小5) よく、おとなは「〜してあげる」というが、それが本当に正解なのだろうか、子供はいろいろ体験して、幸せ、自由をつかみとるのではないだろうか、と思います。(中1) ・私たちがおかしい派 ポケモンにのめりこむ子どもたち自身に原因を見出す意見。物理的な距離だけでなく、心理的な距離が近くなった結果だという見方。また、流行や人間関係からポケモンに興じる、その動機に違和感を覚える子ども。 見方がおかしいということもあるんじゃないか。(中略)もしクライマックスの時以外にその放送を流しても、そこまでえいきょうは出なかったんではないか。(小4) 私はポケモンパニックとはアニメにだんだんのめりこんでいき、クライマックスの十分間には、もうテレビとの距離は1メートルもなくなっているのだと思う。(小5) もしかしたら僕たちは、「ポケモン」という物に遊ばれているんじゃないか。(小5) ・テレビ局がおかしい派 そもそもポケモンよりも有害な番組が他にあるだろう、ポケモンだけがなぜ中止されるのかという意見。 ポケモンを中止するよりもこわい人が殺されるばんぐみを中止させた方がいいと思う。(小5) テレビには、殺人事件やエイリアンの番組など、アニメよりもっとしげきを受けるのが沢山あるから、ただのアニメの色や光で何人もたおれて、にん気だった番組がいっきになくなるのは、おかしい。(小4) ・社会がおかしい派 より広い視点で、私たちを取り巻く社会、コミュニティにおける他者との距離、人間関係に言及して、警鐘を鳴らしている意見。 わざわざ刺激を求めなければならない社会全体が、今一番危険だと言えないだろうか。刺激を求めることによって自分を傷つける結果を得てしまうような刺激は、本来私達が求めているものではないと思う。(高1) この世の魔物は形にはあらわれない。つまり形にはあらわれないもので、人間の心をあやつっているものではないだろうか。(小6) ・ポケモンがおかしい派 ポケモンというコンテンツ自体に違和感を覚え、指摘する意見。また、ポケモンを前提としたコミュニティを俯瞰して見た意見。 ポケモンはポケットモンスターをモンスターボールで捕まえる。それは人が人をゆうかいまたは殺しているんじゃないかーと思う。(小5) 現代の子供達は皆「つかれている」のである。(中略)子供達は、仲間をつくり、集団の中でみんなと同じ事をしていようと思い、「自分」をけしていってしまうのだ。(中略)「ポケットモンスター」は、ますまず子供をつかれさせてしまうのではないか。(中1) ポケモンやたまごっちも、人間関係をつくる物だと思う。(中略)これを見なければ、絶対にいけない、という気持ちと、興奮しているのが頂点まで達してしまったからかもしれない。人間関係はものがないと成り立たないのかもしれない。(小6) タイトルの意味 このように、実に様々な意見がある。子どもと侮るなかれ、ハッとさせられる意見も少なくない。 そして最も気になるのが、「ピカチュウの逆襲」というタイトル。なぜこんなタイトルを付けたのか。 直接的に言及している個所は存在しないが、手掛かりと思われる箇所が8番目の章にあたる「まぼろし」の項、著者の宮川先生による以下の記載だ。 ポケモンはただの嘘ごとではなくなっている。既にそのパワーは社会現象まで引き起こしている。ウソごとが実体化していくのだ。誰がそれをもたらしたのだろうか。ポケモンは本当にモンスターになっていった。力を持っていった。それを誇示した。そのために反撃が始まった。 「反撃」というキーワードが用いられているこの部分は、タイトルにつながる核心の1つであろう。 また、タイトルに繋がるテーマを持つ子どもたちの作文も多くある。 ポケモンがブームでなかったら、こんな事件はなかったはずだ。(小5) 「ポケモンパニック」などというが、同士打ちではないか。自分の造りあげた“モンスター”に自分がやられてどうする。(高1) ポケモンパニックはポケモンというまぼろしを本当だと思い、げんじつとまぼろしがパニックしたのではないか。(小4) 学校では、ポケモンを知らないと仲間はずれ。ポケモンのアニメを見ていないと変な目で見られる。(中略)これが裏のモンスターではないだろうか。(中1) ポケモンや、たまごっち、などの人気がすばらしくよかった物はだいたいパニックがおこる。(中略)それを作ったのは自分自身だ。ポケモンパニックを引き起こしたのは君の気に入った心だったのだ。(小4) ポケモンを見てたおれた子供たちは、赤と青の光線だけではなく、そのコンピュータの中をそうぞうしてしまったのだ。(中略)でもまぼろしというのものは、子供たちにとっては、とても大切なものです。(小5) あたかも主従関係が逆転したかのごとくポケモン側が攻勢に転じたことが事件の一因と見て、タイトルに位置付けたのであろう。 しかし、なぜ「ピカチュウ」の逆襲なのかは最後まで分からなかった。これならピカチュウではなく「ポケモンの逆襲」のほうが正しく思える。むしろ「ポリゴンの逆襲」のほうがまだ正しいと言える。この辺りは大人の事情だろうか。 あまり言いすぎると私の身が危ない気がするので、この辺にしておこう。 ポケモンGO問題を思い出す 本書を読み解くうちに思い出されたのが、「ポケモンGO」の問題だ。最近でこそ落ち着いているが、人気に火が付き始めた頃は「歩きスマホ」「運転中のプレイ」「不法侵入」などが社会問題に発展した。 当時のポケモンと現在のポケモンを並列で語るのは一考が必要であるが、ポケモンが再び「モンスター」になってしまった事例として、どうにもダブって見える。 ポケモンショックから20年以上経ち、私たちは深い知性と適切な距離感を持って生きていかないと、歴史は繰り返されてしまう危険がある。そんなことを考えた。 最後に 以上が、1998年に発行された「ピカチュウの逆襲」のレビューである。 想像以上に濃密な、考えさせられることの多い書籍だった。きっと20年以上前の私がこの本を入手していたとしても、内容はほとんど理解できなかっただろう。 それにしても、これは「ピカチュウ」と名の付く商品史上、最もポケモングッズらしくないのは間違いない。 ここで紹介した作文はほんの一部で、他にも多くの興味深い作文が掲載されている。Amazonでは現在も中古が販売されているので、興味がある方はぜひ購入を検討して欲しい。 特に状態が良好の一品がオススメである。(Amazonリンク) ![]() |
2022/05/03(月) #1130 キミたちとの出会いは全部…… |
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ありがとうございます。本日をもって当サイトは開設18周年となります。 特に感慨などはありませんし、今後の抱負などがあるわけでもありません。しかしながら、考えてみれば自分の人生における長い期間をこのサイトと共に送ってきたことになります。 たまに昔の日記を読み返すことがあるのですが、黒歴史を通り越して何言ってるのか意味不明だったりして、時の流れを感じずにはいられません。 黒歴史ついでに言うと、自分のハンドルネームはネット活動最初期の頃は、先日紹介した書籍に因んで「電気ネズミの逆襲」と名乗っていた時期がありました。 よそ様のサイトのBBSにそのハンドルで書き込んでいたりもしましたが、今考えるとそんなヤバそうなハンドルの奴は即アク禁だろうと思います。自分の若さを呪うと共に、当時の管理人さんの寛大さに感謝しかありません。 これからも電気ネズミの逆襲人生をよろしくお願いします。 |
2022/05/20(金) #1131 ポケウォーキング環状線編2022 その1 〜令和の挑戦〜 |
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そうだ、環状線を1周しよう。
以前からこの日記で、ポケウォーカーを持ってとにかく長距離を歩く「ポケウォーキング」なる企画を何度かやっていた。
今回は私の地元である大阪環状線を徒歩で1周しようと思う。
きっかけとしては、実は約10年前に大阪環状線の徒歩1周にトライしていたが、色々あってちゃんと達成できていなかった。なので、一度きちんと達成しておこうと思うに至ったのだ。早い話が、暇人の思い付きである。
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大阪環状線は19駅、約22qの距離で構成されている。
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2022/05/28(土) #1132 ポケウォーキング環状線編 その2 〜挑戦者に栄光あれ〜 |
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環状線徒歩1周、序盤で体力の限界。前回分はこちら。
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とりあえず休憩だ。お昼過ぎなので、ご飯にしよう。きっとお腹が減って力が出ないだけだ。道中のお店で好物のうどんを頂く。
運動中の昼食としてふさわしいメニューには見えないが、うどんは神に選ばれし食物なので問題ない。とにかくエネルギーを補給して足を休める。
ポケウォーキングをする時は毎度のことなのだが、最初は楽しいのだ。しかし、疲労を感じてくるにつれて周囲の景色も単調に映り、徐々に惰性で歩くようになる。そうすると楽しさが消えてくる。まぁ、無理して続けることも無いのだが、ここがある意味の踏ん張りどころ、自分との闘いかも知れない。
30分ほど休憩し、再開。
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2022/06/03(金) #1133 ポケウォーキング環状線編 その3 〜肉ガチャフェス〜 |
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環状線徒歩1周、大道芸人に勝手に励まされて後半戦。前回分はこちら。
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観光客で賑わう中、SHINSEKAIの凱旋門をくぐる。
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2022/06/11(土) #1134 ポケウォーキング環状線編 その4 〜水の都に抱かれて〜 |
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大量のハムとソーセージを背負って終盤戦。前回分はこちら。
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大正駅を過ぎて、 |
2022/06/26(日) #1135 命を燃やせ、ペンを執れ |
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文章というページを作成しました。 過去日記からピックアップした文章のアーカイブです。長らく整理をしてようやく形になりました。 過去の文章の整理にあたっては、これまで「昔に自分が書いた日記は直視できない!」みたいな感情がありましたが、今はもう恥ずかしいを通り越して孫が描いた絵を見つめるじじいの境地に至りました。一生懸命書けておるのう……と、しわしわの笑顔で見ておりました。 とはいえ残しておくほどの文章はなく、直近のものだけまとめています。 唯一、ポケモンダイパ時代にGTSでビッパを100匹集めた企画だけは個人的に気に入ってたので、当時の文章を掘り起こしてまとめています。興味のある方だけご覧頂ければと思うのですが、それがなんと15年前の文章です。 ……じゅ、15年……!? ゴフッ……! ワシはもう長くないようじゃ……。 生きていればまたそのうちなんか追加します。 |
2022/07/06(水) #1136 とっとこお留守番! ハム太郎!? |
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先日、Amazonでハム太郎関連グッズを眺めていたところ。
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2022/07/13(水) #1137 ハム太郎カードゲーム完全攻略 |
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友人らと石川県へ旅行することになった。
かねてから皆で計画していたのだが、コロナ禍でのべ2年以上、片手では済まないぐらいリスケを繰り返してきた。まだ不安が取り除けない中であるが、ご時世の機運の高まりもあり決行へと至った。
石川県へ行くのは2回目だ。どこに行くのかは友人らに一任しているのであまり承知していないのだが、どうやらポケモンセンターとやらに行くらしい。よく知らない場所だ。保護者として同伴しようと思う。(札束を握りしめながら)
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ところで、旅行へ行くにあたりこんなものを入手してみた。
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2022/07/25(月) #1138 ピンクのマフラーの秘密 |
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ハム太郎カードゲームのレポートをしよう。
前回の日記で紹介したハム太郎カードゲーム。予告通り、旅行先の石川県内の旅館で友人らとプレイした。
この旅行メンバーは私の他に4人おり、全員がハムサイトに関わりのあるメンバーや元管理人であったので、その様子はさながらオフ会のようであった。元々そういう目的で集まったメンバーではないのだが、結果的にそうなった。(そんなことあるのかと思われるだろうが、早い話が類は友というやつだ)
そのため皆「とっとこハム太郎」の熱心なファンであり、知識に長けていた。言わば専門家集団である。アニメの第何話でどのようなストーリーがあり、誰が初めて登場し、誰と誰がこんな会話をしていた、といったことを記憶しており、平然とそらで言ってのける。
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2022/08/06(土) #1139 ファンとは極めて主観的な問題である |
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自分はハム太郎のことを知らなさすぎる。 |
2022/08/10(水) #1140 何の為に生きてるか考える為に生きてる |
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人はいつか必ず死ぬ。命あるものいつか滅びる定めである。 |
2022/08/17(水) #1141 実のところ、狼はきわめて社会的な動物である |
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ツイッターでコミケTLを見ていると落ち着かない気持ちになる。 |
2022/09/09(金) #1142 AIと作品と人間と |
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AIによる画像生成が興味深い。 |
2022/10/18(火) #1143 妹萌えのジャンル確立時期に関する一考察 |
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「妹萌え」のルーツについて考える機会があった。 |
2022/12/28(水) #1144 M-1グランプリ2022感想 |
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今年もM-1グランプリを振り返る。 2020年マヂカルラブリー、2021年錦鯉、2022年ウエストランド。近年M-1を制しているのはいずれも突出した個性を持っているコンビばかりだ。元々M-1は新しい存在が歓迎され、目新しいシステム漫才や初出場が有利とされてきた。近年では面白いことプラスアルファ、他の誰も持っていない唯一性、独自性を伸ばしてきたコンビが選ばれている傾向にある。王道であるとか、とにかく笑わせればいいというだけではなく、ネタを通して人間が見られ、評価されているように思う。 M-1は年々形を変えて難しくなり続けている印象だ。 新審査員 山田邦子と博多大吉 まず、邦ちゃんの採点についてネットが大荒れの様相ですが、個人的な意見をば。 別に点数は何点つけても良いんです。点差も何点開いても良い。他の審査員と足並みが揃ってないのも全然かまわない。審査員に求められるのは、点数の根拠をどれだけ言語化できるかということ。単に「面白かった」「大好きです」だけでは納得感が弱い。84点のカベポスターに「面白かった」、87点のオズワルドに「辛目につけた」、95点の真空ジェシカに「笑いました」、これらの点差となった根拠の説明が欲しい。この際「好みなんです」程度でも問題ない。 これだけM-1グランプリが怪物的なコンテンツに成長したのは、「漫才」と向き合って様々な要素を言語化してきたからに他なりません。ツカミ、発想、間、掛け合い、言葉選び、独自性、表現力、爆発力、人間力、演技力、要素は挙げればキリがない。「ここに出場してる時点で皆面白いから悪い点はあえて言う必要ない」と本人は大会後に発言していますが、マイナス点は言わなくても、プラス点を言うことはできるはず。命懸けで勝負に挑んで敗退する芸人が成仏できる言葉が聞きたいんですよね。そういう意味では、不満と言わざるを得ない。 だからと言って審査員を降りて欲しいかと言われればそうではないです。これだけ審査員に笑いに精通した重鎮がいる中で、私は好きだ、キミたちには頑張ってほしい、とバリバリに主観を突き付けるポジションは貴重です。出場する芸人も、審査する審査員も、全員が悩みながら勝負しているのがあの舞台。ふさわしいとかふさわしくないなんて議論は無意味。誰も何も答えを持っていない。重責を担ってくれただけで素晴らしいことなので、また来年以降に存在感を発揮して欲しいと思います。 大吉さんについては何も言うことはないですね。引き受けてくれてありがとう!です。大吉に評価されたい若手は絶対一定数いるでしょうし、巨人師匠の抜けた穴をこれほど的確に埋めてくれる人も他にないでしょう。来年もよろしくお願いします。 今年はファイナリストの発表より新しい審査員の発表のほうがドキドキしてました。やっぱり審査員は色々な意味で固定が良いです。 1stラウンド結果 ![]() 赤字はその審査員の最高評点、青字は最低評点。 各コンビの感想(1stラウンド前半) 1. カベポスター (634点・8位) 「大声大会」ネタ。 司会の今田も終了一番「見事なトップバッター」と讃えていた通り、素晴らしい大役を果たしてくれました。ネタの構成は並列的ながら、言葉のチョイス、大会のルール、ユリアに求愛する奴など、メリハリと縦横の変化のつけ方が絶妙で聴いていて心地良い。無駄なセリフが1つもない完成度の高い漫才でした。 邦ちゃんの点数さえ足並みが揃っていれば、トップバッター歴代最高点だった昨年のモグライダー(637点)に匹敵する出来だったでしょう。 定番のトップバッターじゃなければなあ、、、という妄想も捗るところですが、結果的に今回の面々では上位に食い込むのは難しかったかも。面白いし構成力もあるのだけど、爆発力よりは安定感なので上位のパワー系には見劣りすると思います。平場のコメントも強く十分にインパクト残したので、この結果で良かったんじゃないかと。 「最初の人が叫んだ言葉からしりとりで繋いでいく、ってルールなんですよ」 「最後が『ん』で終わらんように大会側がテコ入れしてきてるやん!」 2. 真空ジェシカ (647点・5位) 「シルバー人材センター」ネタ。 超絶優等生のコント漫才で、質も量も高く1つ1つのパンチも強い。古典的も斬新もダジャレもパロディも伏線回収もあり、未来のスーパーAIが作ったかのような漫才。めちゃくちゃ面白い。 ただ2年連続の5位は、良くも悪くもこのコンビの立ち位置を示した順位ではないでしょうか。「もし私の腰が曲がっているのではなく、あまりの力の差によって・・・お前の視界が恐怖で歪んでいたのだとしたら?」のラスト部分、大吉も指摘していましたが、やや尻すぼんだ印象。もったいない。決定打が無いのか、もう一歩突き抜ける何か。例えるならヒットは打てるがホームランが少ないみたいな。 ただ実力は群を抜いてるので、来年も決勝に残らない絵が今は想像できない。松本にツッコミの声量がハマらない旨指摘されたのは効いたでしょうね。どのような方向で突き進むのか、勝負の1年となるのではないでしょうか。 「払い損のところすみません」 「年金もらいすぎて卑屈になってる! 僕ら世代が文句を言いすぎて!」 3. 敗者復活・オズワルド (639点・7位) 「明晰夢」ネタ。 まず敗者復活戦、令和ロマンとの一騎打ちは熱かったですね。でも(ツイッターにも軽く呟きましたが)令和ロマンはここで勝ち上がって欲しくなかったんですよね。あのネタは面白かったけど、パロディは借り物の世界観なので、M-1を制するネタではないことは本人たちも理解してるはず。敗者復活に特化したネタで、目先の利を追ってる感じがしました。逆に言えばそれだけ敗者復活に賭けていると見ることもできますが。何はともあれここで上がらなかったのは来年以降の良いステップになってるはず。 オズワルド、鮮度重視の近年M-1で4年連続決勝進出は地力の強さの証。軽妙な掛け合いがしっかり面白い。ただ結果には繋がらず。点数は悪くないのに、審査員コメントも減点要素が多く聞かれましたね。オズワルドの漫才ってすごく繊細で、畠中の異常性、伊藤のテンションが聴衆と絶妙にシンクロしないと成立しないんですよね。2020年と去年の1本目が成功例だと思うのですが、今回は寒さの中から出てきてテンポが速足になり、敗者復活と同じネタで知っていた客がいたこともあったのでしょう、どうも歯車がかみ合いませんでした。 「今年忙しくてネタ作れなかったんだろうな」「もう売れてるし満足してるんじゃないか」という見方もあるだろう。そう思っている方、ぜひこちらを読んで欲しい。→M-1グランプリ2022/オズワルド伊藤の『一旦書かせて頂きます』 私は雨が降ろうが槍が降ろうがオズワルドを地の果てまで追いかけて応援したい。 「伊藤って実はブラックコーヒー飲めないんですよ」 「そうなんですうー! だって致死量超えた麦茶の味がするから!」 4. ロングコートダディ (660点・2位) 「マラソン大会」ネタ。 飄々とした堂前と顔とセリフだけで面白い兎、まずコンビの地力がすごい。そこにこんな面白いネタを放り込まれたらハマらないわけがない。順当かつ納得の高得点。 まず大喜利系なのに一発も外さないネタ選び、そしてコントでマイクから距離が離れすぎると昨年指摘されたにも関わらず、大きく変えずにそんな指摘を封じ込めるパワーと構成力。このあたりは堂前のブレーンが強いところが現れてると思います。 「嘘やろ? お味噌汁持ってる奴に抜かされたー! 世界大会レベル高ーい!」 「楽しみやなぁ〜」 5. さや香 (667点・1位) 「免許返納」ネタ。 今年のファイナリスト発表もサプライズラッシュでしたが、個人的に一番胸が熱くなったのはここでした。このタイミングでここを持ってくるかと。本人たちは「自分たちがM-1決勝に出てたことなんか誰も覚えてない」と言ってましたが、そんなことはない! ずっと待っていたぞ!という気持ちでした。 ただその2017年は、結成3年目で期待されるも7位。一定の評価を得たものの世間にインパクトを残すことはできませんでした。そこから5年、ツッコミとボケを入れ替えるなど苦心も見られ、相当試行錯誤したのでしょう。 34歳で免許を返納したという開幕を起点に、父親が81歳であることの異常に気づく流れ、そこからさらに佐賀のゆるディスを入れていくまでの展開が完璧。4分間のストーリーの密度が濃厚過ぎるTHIS IS 漫才という感じでした。高得点に拍手。 富澤のコメントでも少し言われていましたが、前半は奇麗にボケとツッコミになってるのに、後半は両方ともボケになってるんですよね。これを見事に使い分けられるのはボケとツッコミの役割を入れ替えた経験が生きてるように思いました。お見事。 「お前のオトンの元気のMAXは俺の微熱のちょっと下や!」 各コンビの感想(1stラウンド後半) 6. 男性ブランコ (650点・4位) 「音符運び」ネタ。 昨年敗者復活ベスト3、今年は正面突破。いい位置につけていて実際得点も良かったのですが、あと一歩でしたね。突飛な設定とそれを演じ切ってしまう上手さがあり、特にパントマイムがめちゃくちゃ上手いのか音符が見えるようでした。逆にコントではできない設定を生かした漫才で、強力な二刀流が力を示しました。 審査員の得点を見ると結構割れていて、4人は高得点でしたが、塙(92点)、大吉(91点)、邦ちゃん(86点)あたりが平均よりやや下。分かりやすいしクセも無いのに、意外と人を選ぶのが面白いなと思いました。 「ダブルあさま山荘」 「絶対ダメですよ。あさま山荘ですら1個で終わったんだから」 7. ダイヤモンド (616点・10位) 「変な日本語」ネタ。 「農薬野菜」「シェフの頑張ったサラダ」「定価ローソン」などの変な日本語を羅列し、ボケの反撃にツッコミが翻弄されて精神崩壊する展開。しかし結果は振るわず。審査員からツカミの弱さ、パンチの当たり外れ、ワンパターンなど指摘が相次ぐ結果となりました。 ウケが続いた中で順番の不運という意見もありますが、個人的に気になったのは聞き取りづらい箇所があったこと、あと序盤の変な日本語の羅列からボケの野澤が「いちいちうるせぇなー!!」と逆襲するところ。ターニングポイントとなる緊張の場面でツッコミの小野が「いちいちうるさいのはお前な!?」同じ熱量で返して緩和できなかった。また、ボケが逆襲に転じてツッコミが精神崩壊するのに、羅列だけでは崩壊に至る説得力に乏しいかもしれない。総じて、地力と経験不足が否めないなと。 昨年まで審査員だった巨人師匠が自著「漫才論」で「お笑いの基本は結局『緊張と緩和』であり、さらに今は『共感』が要る」と語っていました。これらに課題があったと感じました。 なんでしょう、想像だけでもの言いますが、ここが決勝に上げられたのは、運営がミルクボーイの再来を夢見たのかなと。ノーマーク、初出場、繰り返しのスタイル、そして名前が「ダイヤモンド」。輝くには至らなかったというところでしょうか。 M-1の悔しさはM-1でしか取り返せない。決勝の舞台に上がった者だけが抱ける大きな目標ができた幸福を胸に、また帰ってきて欲しいです。 「お前ナチュラルローソンじゃない普通のローソン、不自然ローソンって言うな!」 8. ヨネダ2000 (647点・6位) 「イギリスで餅つき」ネタ。 2022年、よくぞここを決勝へ送り届けたという運営のファインプレー。その度胸たるや良し。旬を逃すまいとする運営の意気込みを感じる。 女性コンビですが女性の視点だとか見た目を武器にしてとか、そういうレベルではない。発想が狂気じみている。独特な世界観で勝負するタイプなのではまれば天国、外せば地獄。しかしながら意外と評価は良い寄りに割れましたね。誠(小さいほう)が複数人をしっかり使い分けて観客にそれを伝えられる表現力、技術点の高さも目を見張る。顔見せ以上の成果があったと思います。登場するのが2年早ければ漫才論争が巻き起こっていたでしょう…笑 まだ結成3年目の怪物ルーキーですが、果たして来年以降の行方が気になるところです。皆が面白さを知ってしまった今、ライバルは自分たち。旬が短い気がして心配です。 「ワタシたちがイギリスのお正月ダー!!」 「それを円陣で言えば良かったんじゃない?」 9. キュウ (620点・9位) 「全く違うもの」ネタ。 ここも待望のファイナリスト選出だったんですが、順番に恵まれず9番目のキュウが9位でトリプル9に沈む結果に。 決勝メンバーでは10組中唯一準決勝と違うネタで勝負してましたが、準決勝ではトップウケに匹敵する納得の通過だっただけに、悔やまれる。どうやら本人たちは決勝でやった今回のネタのほうが気に入ってるのだそうで、名刺代わりとして今回のネタを選んだのでしょう。 一番ピークを持ってきたい後半にぼた餅とおはぎ、おにぎりとおむすび、鮭とシャケからの「全く一緒でしょー!」「全然楽しくないでしょー!」、この辺があまり予想を超えてこなくて波に乗れない。もっと早く「ステーキとかけまして……」「おぉ! いいでしょー!」に並ぶ山場を持ってきて欲しかった。結果的にラストもピークとならず。残ったモヤモヤ感がそのまま採点に表れた形でした。緩急のつけ方がキュウらしくなかったですね。 審査員も順番が不運と言ってましたが、どうなんでしょう……、どこに来ても大差なかったかも。同じく順番が生命線のカベポスターとは順位の差以上に対照的だったと思います。 「生ガキとドッヂボールも全然違うよな」 「いやお前! 生ガキとドッヂボールは……どちらも『たまにあたる』でしょー!」 10. ウエストランド (659点・3位) 「あるなしクイズ」ネタ。 2020年以来のファイナリスト。元々自虐だったスタイルを毒舌に変化させて、あるなしクイズというテンプレートに乗せる。ちゃんと漫才のシステムに寄せてきたのがハマりすぎてて感動しました。 「恋愛映画なんて全部一緒だから!」「警察に捕まり始めている!」「あぁ〜佐久間さーん!」など誰もが一度は気になったことがある存在を次々にぶった切っていくさまがとにかく愉快で痛快。「誰も傷つけない笑い」という謎の価値観に大きな風穴を開けてくれました。面白すぎる。 10組目で3位をまくって最終3組に滑り込み、2本連続で漫才するのは奇しくも2019年のあのぺこぱ以来。笑いの方向性は真逆なのにね。面白いドラマです。 「そうかーネタの分析とかしてくるうぜーお笑いファンとかいるかー! やめてくれー! おーい! やめてくれー!」「皆目見当違い!!」 最終決戦 ![]() 1. ウエストランド (6票・優勝) 引き続き「あるなしクイズ」ネタ。 巡り合わせで2本連続となったことで、いわば8分間のネタをできたような形が勝因とみる意見もありました。ただ個人的には連続とはいえCMもインターバルも挟むし、熱量はある程度リセットされるので、もうシンプルにネタが強いのだと考えています。 世間ではさや香を推す声も多く、私もさや香の完勝だと思いました。ウエストランドの「漫才」は確かに面白かった。でも「M-1グランプリ」としては「M-1もウザい! アナザーストーリーがウザい!」という部分でネタの中に「M-1」というワードが登場していて、メタネタが評価されにくいM-1の不文律に抵触し評価されなくなると思いました。杞憂でしたね。最終的に審査員が票を投じた通り、M-1にそこまでのタブーは無いというM-1の懐の広さだったのかなと解釈しました。あるいは、もうネタではなく本音と受け取られたのかもしれないですが笑 大会後の審査員の解説を聞いていると「あの日一番会場の空気を支配したのはウエストランドだった」という声がありました。確かに2本目の登場時、「オリジナルのあるなしクイズ考えました」「たまたま大好きなんで」の時点ですでにお客さんが笑ってるのがその証拠に見えます。お茶の間と会場で空気感が異なるのは絶対的に超えられない壁ですからね。我々はテレビでM-1を見ている限りハンデがある。あの日あの場所で空気を掴んだ者が一番の正義だということです。 これから今までとは違う、敵だらけのチャンピオンの姿を見せてくれるかと思うとワクワクします。ピンの仕事でも二児の父の相方とギャラを必ず折半して、本番前に初出場のヨネダ2000に声掛けしてリラックスさせて、優勝後にしっかり母に電話した井口。本当はすげー優しい奴だとみんなが知るまで大暴れしてもらいたいですね。おめでとうウエストランド! 「M-1にはあるけど、R-1にはない」 「夢! 希望! 大会の価値! 大会の規模! M-1は決勝行くだけで人生変わるけど、R-1は何にも変わらないから、夢!」 2. ロングコートダディ (0票・3位) 「タイムスリップ」ネタ。 こんなめちゃくちゃに面白いのに、それでも優勝できないM-1はあらためて厳しすぎる。コント風漫才で勝ち切るならよっぽどインパクト与える発明が必要なんでしょうね。 ほとんどイチャモンのレベルで注文を付けるなら、遠山の金さんとコロナのワクチン会場、水戸黄門とマリトッツォは100%見間違いによる面白さなのに対して、ラストの江戸の風景と太秦映画村は50%正解で50%間違いなのよね。ここが少し弱く見えたかもしれない。 誰が言ってたか忘れましたが、「1stラウンドは得点制だが、最終決戦はボタンを押させるかどうかの勝負」であると。ロングコートダディは、得点なら十分。後は最後にボタンを押させる何かを求めるところまで来ているとは思います。来年それを見せてくれるか、集大成を期待したいです。 「ハンドルを握ってください」 「あ、これタイムマシンか。原監督かと思った」 3. さや香 (1票・2位) 「大人の関係」ネタ。 もうあまり書くことがなくなってきたので、各審査員が大会後にメディアで語った最終審査投票のコメントを乗せておきます。 ・松本人志 「10組目に出てきて3組に勝ち残って1発目で地続きのように見れたのが、完全に笑いを支配をしていた。さや香はすごく良かったし2本合計なら若干さや香の方が良かったかもしれんけど、最後3組になった時は俺はリセットするべきやと思ってて、2本目だけで言うと緊張があった」 ・中川家 礼二 「(決め手は)愚痴が好きなんやね。僕も言うたりするから、似てるところもあって。吐き出しながら楽しんでやってんのかな、っていうとこ。皆言うけど、僅差。さや香か、ウエストランドやった」 ・立川志らく 「最終決戦の時はとにかく一番会場を沸かしていた人。この人たちはきっとスターになるだろうっていう人に。漫才のテクニック云々ではなく、一番スター性があるだろうなって思う人にいつも入れる」 ・サンド富澤 「(さや香は)最初噛んだのかな? それをマイナスにはしてないが、ただそれ1つで緊張が、会場では空気がサッてなる。それでやっぱりちょっと1本目を超えてこなかった、っていうのもある」 ・ナイツ塙 「ロングコートダディは流動的なネタではなく笑いの量が減った。さや香かウエストランドで全く互角だったが、ウエストランドを選んだ理由は、この大会の主役の空気を作ったからと、さや香が2本目の最初に新山が噛んで緊張感が伝わった。互角なのでミスで選ぶしかなかった」 ・博多大吉 「ロングコートダディは、最後はストレートすぎてお客さんも爆笑ではなく、着地に失敗した感じだった。ウエストランドかさや香か、どっちか。ウエストランドは現代に蘇ったツービート。さや香はやすきよ。今年のM-1のキャッチコピー『漫才を塗り替えろ』で、ツービートよりもやすきよを塗り替えたさや香が一番チャンピオンにふさわしいかなと思った」 ・山田邦子 「コンプライアンスが強調される時代に、そのネタでいくんだというところ。皆が避けて通ったことを『この手があったのか』と。毒舌だけど、皆が嫌な気持ちにならなかった。皆がおかしいな、変だなと思ってるところを突いてきていた。すっきりした、スカッとした。そこかな」 総括 唯一性と限定性の勝利 大会後にナイツ塙が言っていたのは、ウエストランドが優勝したことで「バカな芸人は急に毒舌漫才始めたりするんですよ。そういうことじゃないから」と発言するなど、二番煎じを懸念していました。個人的にこれは2つ意味があると解釈していて、1つはウエストランドのネタがただの悪口ではない、寄り添いながら突き放す絶妙なプロの職人芸であること。もう1つはこの芸風が来年以降は通用しない今年だけのものであること。 時代を考えるとウエストランド優勝は今年以外になかったんだろうな、と思うと納得の結果に思えてきます。大会前は信じられない結果ですが。 採点してみた 恒例企画、インターネットにいるイタい人っぽく自分で採点してみたのコーナー! ![]() 採点傾向的には大吉が近かったです。以前は志らく師匠と似ていたのですが、近年はどちらかの好みが変わったのか離れてきました。 今年も一年 ありがとうございました。 M-1日記、シンプルに振り返るとか言って全然でした。 これのためだけにいつまでも個人サイト続けてる説が浮上しそうですが、そんなことはありません。当サイトはポケモンとハム太郎のファンサイトでございます。 それでは、よいお年を。ピーピカチュでちゅわ。(雑な帳尻合わせ) |